こんにちは。わっくんです。
みなさんボジョレーヌーヴォーはご存じだと思います。
ある時期になるとコンビニやスーパーなど至る所に置いてありますよね。
「あんまりおいしくない。」
「なんかよく分からないけど買ってる。」
色々な意見があると思いますが、知っている情報を共有できたらと思います。
ボジョレーヌーヴォー
ボジョレーヌーヴォーとは?
フランスのピノ・ノワールで世界的に有名なブルゴーニュの南部にある、ボジョレー地方で作られたワインです。ヌーヴォーは”新しい”という意味。ぶどう品種はガメイ。11月の第3木曜日に解禁日(1984年に制定)を迎えます。
ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォーがありますが、地区の違いでヴィラージュとつく方が上質とされています。
本来ワインはぶどうを収穫してから飲めるようになるまではどんなに早くても1年ほど時間がかかるのですが、なんとボジョレーヌーヴォーは数週間ほどで出来上がります!はやい!
これは醸造方法に秘密があり、この方法を取り入れたからこそ、ボジョレーヌーヴォーは世界的に知られるようになりました。
ボジョレーヌーヴォーの作り方はマセラシオン・カルボニック(MC)法、日本語にすると炭酸ガス浸漬(しんし)法と呼ばれています。
実はボジョレーヌーヴォーは一般への販売用ワインでは無く、プリムール(先物取引)での試飲用として生産されていました。
元々ガメイは通常のワインでも使われているぶどう品種です。
その年のぶどうの出来をよりはやく確かめるために、MC法で作られたガメイを試飲します。
ここからは販売に至るまでの推測です。
「MC法を使ったガメイは美味しい。よし!これは一般にも売れるぞ。」
それか
「毎回MC法で作ってるけど、こんなに大量に消費しきれないし勿体ない。よし!一般にも販売するか。」
となっていったのかもしれませんね。
ちなみに、時々うわさされる白のボジョレーヌーヴォーは存在しませんのでご注意ください。
マセラシオン・カルボニック(MC)法
→通常、ぶどうは収穫したあと、破砕とよばれるぶどうを人工的に潰す工程があります。これによってぶどうの発酵が促されます。
ですが、破砕をせずに大きなタンクにぶどうを入れることで、ぶどう自身の重みだけでぶどうが潰れます。タンクの下にあるぶどうだけが潰れ、その上には潰れていないブドウがあるといった形です。このままでは潰れたブドウだけが発酵してしまいますよね?ですが、タンクを密閉をすることで、潰れたブドウから炭酸ガスが発生し、充満します。この炭酸ガスのお陰で、潰れてないブドウも発酵が促されていきます。
なぜ日本にボジョレーが
1976年から日本へのボジョレーヌーヴォーの販売が開始されました。1980年代後半のバブル経済の真っ只中にワインブームが訪れたのがきっかけとされています。
「〇〇年に一度の出来。」「世界で一番早く飲める。」
などのキャッチコピーが話題となってこぞって売られるようになりました。
最近だと「先進国の中で一番早く飲める。」なんて書いてあります。
ちなみに世界的に有名な国の中だと、世界標準時はニュージーランドの方が3時間早く、ニュージーランドが世界で一番早く飲めると名乗れそうです。
ことワインに関してはニュージーランドの方が先進国ですけどね。笑
日本のボジョレーヌーヴォーの輸入量は世界ダントツで、約50%は日本に輸入されます。2位アメリカで13%ほどで、実に4倍にもなります。すごいですね!
おすすめのボジョレーヌーヴォーと飲み頃
わっくんはあまりボジョレーヌーヴォーは好みではありません。
アメリカンパワフルドリームなワインが好きだからです。笑
ですが、そんなボジョレーヌーヴォーでもびっくりするほど美味しいと感じました。
メゾン・ルロワのボジョレーヌーヴォーです。
2019年に買ったときは4500円ほどしました。
めっちゃ高いです。でも当時の飲食店の先輩から一度は飲んでおきなさいと言われ、泣く泣く飲みました。結果的に飲んでよかったです。
ちなみにルロワのオーナーは世界で最も高級なワインメーカーのDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ)の元オーナーです。
安いもので、1本数百万円はします。
もう高齢なので、今後も飲めるかどうかが分かりません。なかにはルロワのワインを投機目的で買う人も居るそうです。(もう手に入らないとなると値段が上がります。)
そんな数百万円を誇る醸造の技術がたった5000円ほどで味わえるならとても安い!と今なら思います。いつまで飲めるかも分かりません。後悔する前に味わうべきだと思います。
ストロベリーなどのチャーミングな心地よい香り、フレッシュでミネラルなワインを予感させます。意外にもジューシーで驚くほど長い余韻です。
早飲みワインとは好みが真逆の自分でも好きになれるワインで、これはもはやボジョレーヌーヴォーではないです。
さいごに
いかがでしたでしょうか?どこにでも売られているワインはボジョレーではなくても、どこか鼻につくと感じられる方がいるかもしれません。ですが、そうやって日常にワインが溶け込んでいくからこそ、もっと美味しいワインがもっと安い値段で買えるようになるのも事実です。
消費者は好きなものを選ぶ権利があります。自分の中でより良い商品を選んでいただけたらと思います。
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